米国務省の「正義への報酬プログラム」は、イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)やその特殊部隊、イスラム革命防衛隊コッズ部隊(IRGC-QF)の資金調達ルートの途絶につながる情報に対して、最高1,500万ドルの報酬を提供している。IRGCは、世界各地で発生している数々のテロ攻撃やテロ活動に資金援助を行ってきた。IRGC-QFは、代理組織のヒズボラやハマスを通じて、イラン国外におけるイランのテロ活動を統制している。
米国務省は、以下を含む、IRGC、IRGC-QF、その特殊部隊の資金源又は主な資金調達ルートに関する情報に対して報酬を提供している。
- IRGCの不正な資金調達計画(資金調達を目的とした石油輸出を含む)
- IRGCの支配下において、IRGCの隠れ蓑として国際的な活動に従事するフロント企業
- 米国の制裁又は国際的制裁を回避するようIRGCを支援する組織又は個人
- IRGCと事業を行う正式な金融機関
- テロリスト、イランの代理人である民兵及びパートナーに対するIRGCからの資金及び原料の提供方法
- IRGCへの資金提供者又はIRGCの資金調達者
- IRGCの取引を円滑にする金融機関又は両替店
- IRGC又はその金融業者が所有又は管理する事業又は投資
- IRGCの代理として、デュアルユーステクノロジーの国際調達を行うフロント企業
- IRGCのメンバー及びサポーターが関与し、且つIRGCに金銭的利益をもたらしている犯罪計画
IRGCは、1979年のイラン革命後、創設されたイランの軍隊組織の1つである。中でも主に「コッズ部隊」を使用したIRGCは、イラン政府が世界的なテロ活動を指示、実行する上での主要な手段となっている。
2019年4月15日、米国務省は、移民国籍法第219条の下、IRGCを外国テロ組織に指定した。2017年、米財務省は、大統領令第13224号に基づき、IRGCを特別指定国際テロリストに指定した。IRGC は、IRGC-QFを支援する活動を行ったとされる。
IRGCは、創設以降40年間にわたり、世界的なテロ計画及びテロ活動の支援を行ってきた。IRGCは、米国人及び米国の施設を標的とした数々のテロ攻撃を指揮しており、この攻撃で、米国市民が犠牲となっている。IRGCは、イラク及びアフガニスタンにおいて、米国及び連合国の軍隊及び外交使節団を狙った襲撃を支援してきた。
さらに、IRGCは、多数の米国人を人質に取ったり、不当に拘束したりしている。これらの米国人は今もなお、イランに監禁されている。
IRGC–QFは、世界各地でテロ活動を計画してきた。テロの対象国は、ドイツ、ボスニア、ブルガリア、ケニヤ、バーレーン、トルコ及び米国である。
アブドゥル・レザ・シャライ
イエメンのイスラム革命防衛隊(IRGC)の司令官
アブドゥル・レザ・シャライは、イエメンのサナアを拠点とするIRGCのコッズ部隊の上級司令官である。シャライは、長きにわたり、世界各国で米国人及び米国の同盟国を標的に活動してきている。
シャライは、数回にわたり、イラクに駐在する連合軍の隊員に対する暗殺を計画。さらに過激派グループ、シーア派に武器や爆発物の提供を行い、2007年1月20日には、イラクのカルバラで発生した攻撃を企てた。この攻撃により、米兵5名が死亡、3名が負傷している。
財務部門の上級司令官としての任務を果たすべく、シャライは、2011年、500万ドルの資金を調達し、ワシントンD.C.にてサウジアラビア大使の暗殺を指示した。その後、米国内やその他の地域での攻撃も計画したとされる。
2008年及び2011年、シャライは、米国財務省によって特定国際テロリスト(SDGT)に指定される。2018年には、サウジアラビア、欧州連合、イギリス、バーレーンも同様にシャライをテロリストに指定。
別名:
アブドル・レザ・シャライ
アブドゥル・レザ・シャライ
`アブダル・レザ・シャライ
`アブドルザ・シャライ
アブドレザ・シャライ
アブドゥル・レザ・シャーリー
ハッジ・ユセフ
ハジ・ユシフ
ハッジ・ヤシル
ハッジ・ユシフ
`ユスフ・アブ・アル・カーク’
生年月日:
1957年前後
出身地:
イラン
テロ組織:
イスラム革命防衛隊コッズ部隊(IRGC-QF)
テロリスト指定
米国財務省の特定国際テロリスト指定- 2008年、2011年
欧州連合、イギリス、サウジアラビア、バーレーン
活動拠点:
イエメン、サナア
イラン、ケルマーンシャー
メーラン海軍基地、イランのイーラム州
アブドゥル・レザ・シャライに関する情報については、お近くの米国大使館又は領事館までお問い合わせください。また、下記のメールアドレスへの情報提供も受け付けています。[email protected]