正義への報酬(RFJ)プログラムでは、米国が外国テロ組織(Foreign Terrorist Organization: FTO)と指定したラシュカレトイバまたはラシュカレ・タイバ(Lashkar-e Tayyiba: LeT)の創始者でありリーダーである、ハフィズ・サイードに関する情報に対し、最高1000万ドルの報酬を提供している。サイードは、2008年11月にインド、ムンバイで4日間続いたテロ攻撃の計画に加わった。この攻撃で、米国人6人を含む166人が死亡した。
2020年、パキスタンの反テロリズム裁判所は、テロ資金供与数件でサイードに有罪判決を下し、懲役刑を言い渡した。これまでパキスタン司法制度は有罪判決を下したLeTリーダーおよび工作員らを解放していることから、米国は引き続きサイードに関する情報を求めている。
2008年5月27日、米国財務省は、改正大統領令第13224号に基づき、サイードを特別指定国際テロリストとして指定した。この指定により、米国管轄下にあるサイードの全資産とその権益が凍結され、米国人(米国市民、米国居住者、米国法人等)はサイードといかなる取引を行うことも全般的に禁じられている。また、特別指定国際テロリストであるLeTに物質的援助またはリソースを意図的に提供し、あるいはその提供を試み、または企てることは犯罪である。2008年12月10日、サイードは、国連1267/1989アルカイダ制裁措置委員会(United Nations 1267/1989 al-Qa’ida Sanctions Committee)でアルカイダテロ組織の関係者リストに記載され、これにより国際制裁措置の対象となった。