正義への報酬(RFJ)プログラムでは、アリ・サイード・ムハメド・ムスタファ・アル・バクリ、別名アブド・アル・アジズ・アル・マスリ(Abd al-Aziz al-Masri)に関する情報に対し、最高500万ドルの報酬を提供している。アル・バクリは、アルカイダ(al-Qa’ida: AQ)の意思決定機関である評議会(Shura Council)のメンバーで、AQリーダー、サイフ・アル・アデル(Sayf al-Adl)およびアイマン・アル・ザワヒリ(Ayman al-Zawahiri)の側近である。アル・バクリは、爆薬と化学兵器の専門家である。
AQに加わる前、アル・バクリはテロ組織エジプト・イスラム・ジハード団(Egyptian Islamic Jihad)のメンバーで、アル・ザワヒリの指揮下にいた。アフガニスタンのAQキャンプでは教官を務め、新たに加わったテロリストに爆薬と化学兵器の使用法を訓練した。アル・バクリは、2000年12月、パキスタン航空旅客機ハイジャック未遂を起こしている。現在もAQテロリストその他の過激派を訓練している可能性が高い。
アル・バクリは、家族とイランに住んでいる。
2005年10月3日、米国財務省は、改正大統領令第13224号に基づき、アル・バクリを特別指定国際テロリストとして指定した。この指定により、米国管轄下にあるアル・バクリの全資産とその権益が凍結され、米国人(米国市民、米国居住者、米国法人等)はアル・バクリといかなる取引を行うことも全般的に禁じられている。また、米国が外国テロ組織と指定したAQに、物質的援助またはリソースを意図的に提供し、あるいはその提供を試み、または企てることは犯罪である。